まず確認したいこと

工夫を考える前に、いまの状態を少しだけ振り返ってみましょう。「いつマスクをしているか」「どんな日に強いか」「続いているか」の3点です。

いつマスクをしているときに気になるか

通勤の電車のなか、仕事中、買い物のあいだ。マスクをしている時間の長さや、話すかどうかによって、見直すところが少し変わります。

この記事が扱うのは、日中、起きて活動しているあいだのマスクです。

どんな日に強いか

毎日同じように気になるのか、日によって差があるのかも手がかりになります。次のような日を思い出してみてください。

  • 朝から夕方まで、ほとんどマスクを外さなかった日

  • マスクをしたまま、長く話した日

  • 外すのが面倒で、飲み物をあまり口にしなかった日

  • 階段や早歩きなど、息が上がる動きが多かった日

思い当たる日があれば、その条件がひとつのヒントになります。

続いているかどうか

ここ数日だけの一時的なものか、何週間も続いているのか。期間によって、様子を見るか相談を考えるかの判断も変わってきます。長く続いている場合については、記事の後半で触れます。

マスクの中で喉が乾きやすい背景

「マスクをしているのに乾くなんて」と意外に感じますよね。ここで原因をひとつに断定することはできませんが、よく挙げられる考え方を4つ並べてみます。当てはまるものが複数あることも珍しくありません。

マスクの内側で口が開きやすい

マスクで口元が隠れていると、人の目が気にならないぶん、口元がゆるみやすくなります。息がしにくいと感じて、知らないうちに口で息をしているという人もいます。

口で息をしていると、喉に空気が直接当たる時間が長くなると言われています。口呼吸については、鼻の側から整理した「鼻づまりと口呼吸・いびきの関係——夜間に気になる人へ」も参考になります。

飲み物を口にする回数が減りやすい

飲むたびにマスクを外すのは、少し手間がかかります。人前で外しにくい場面もあります。その結果、マスクをしている日は飲み物を口にする回数が減っていることがあります。

マスクをして話すと声が大きくなりがち

マスク越しだと声がこもるため、相手に届くように声を張ることが増えます。

話す量や声の大きさが増えるぶん、喉の乾きを感じやすくなると言われています。

マスクの大きさや着け方が合っていない

小さすぎて口元が押さえつけられている、大きすぎて何度も直している、鼻の部分がずれて息がしにくい。そんな状態だと、口で息をしたくなる場面が増えます。

マスクと鼻まわりの過ごし方は「マスクやメガネと鼻のムズムズ:快適に過ごす工夫」でも紹介しています。

喉の痛み・咳・熱っぽさ・声のかすれ・息苦しさを伴っているときは、この記事の範囲ではありません。自己判断で工夫を重ねるより、専門家への相談を考えてみてください。

日中のマスクでできる工夫

ここからは、マスクをして過ごす日中に取り入れやすい工夫を紹介します。体の変化を約束するものではなく、マスクの時間を過ごしやすくするための選択肢として、できそうなものから試してみてください。

まず、気になる場面と見直すところを表にまとめます。

こんな場面で気になる

まず見直すところ

気づくと口が開いている

口元の確認・マスクの大きさ

外すのが面倒で飲まない

飲むタイミング・飲み物の置き場所

マスク越しに長く話す

話す量・伝え方

一日中着けっぱなし

外して休む時間・替えのマスク

口が閉じているかを時々確かめる

信号待ち、エレベーターのなか、パソコンの画面が切り替わるあいだ。そんな区切りに、いま口が閉じているかを確かめる習慣をつくってみてください。

開いていたら閉じて、鼻から息をする。鼻がつまっていて鼻から息がしにくいときは、無理に続ける必要はありません。

飲むタイミングを先に決めておく

  • 駅に着いたら、席についたら、休憩に入ったら、と場面と一口をセットにする

  • 飲み物をかばんの奥ではなく、すぐ取り出せるポケットに入れる

  • マスクを外したついでに一口飲む

マスクを外して休む時間をつくる

屋外で周りに人がいないとき、ひとりで車に乗っているとき。そうした場面でマスクを外してひと息つく時間をつくるのもひとつの工夫です。

職場や施設にマスクの決まりがある場合は、そちらに従ってください。

大きさと着け方を見直し、替えを持つ

  • 口元に少しゆとりのある大きさを選ぶ

  • 鼻の部分を顔の形に合わせ、話してもずれにくいように着ける

  • 替えのマスクを一枚持ち歩き、内側がしめって不快なときは取り替える

マスク越しに話す量を減らす

聞き返されやすい場面では、声を張るかわりに、指さしや身ぶりを添える、メモや画面を見せるといった伝え方もあります。マスク越しに話す時間そのものを短くする工夫です。

無理をしない

空気が乾いていると感じる日は、いつもより違和感を強く感じることがあります。そんな日は、マスクを外して休める時間を多めにとってみてください。乾いた空気との付き合い方は「空気の乾燥と鼻のムズムズ:うるおいを保つ工夫」にまとめています。

「何時間着けていた」「どのくらい話した」「何回飲んだ」など、マスクをしていた時間と喉の感じをセットでメモしておくと、自分の一日のどこを見直せばよいかが見えやすくなります。

気になる状態が続くときは

工夫を試しても何週間も続いている、マスクを外している日にも違和感が残る、痛みや咳を伴うようになった——。

そんなときは自分だけで判断せず、耳鼻咽喉科などの専門家に相談することを考えてみてください。受診を考える目安は「鼻の不調が長く続くときは:受診を考える目安」にまとめています。

マスクをする前の朝から喉が気になっている方は「朝起きたら喉がイガイガするときの考え方と寝室の工夫」もあわせて読んでみてください。

よくある質問

Q. マスクをしているのに喉が乾くのはなぜですか?

この記事で原因をひとつに断定することはできません。マスクの内側で口が開きやすいこと、飲み物を口にする回数が減りやすいこと、マスク越しに声を張りがちなこと、大きさや着け方が合っていないことが、よく挙げられる背景です。複数が重なっていることもあります。

Q. マスクをすると口呼吸になっている気がします。どうすればいいですか?

まずは、区切りのよい場面で口が閉じているかを確かめることから始めてみてください。鼻がつまっていて鼻から息がしにくい状態が続くときは、専門家への相談も考えてみてください。

Q. マスクの素材を変えると違いますか?

素材によって着け心地は変わりますが、変えれば違いが出るとは言い切れません。この記事では素材の比較はせず、大きさ・着け方・外して休む時間・飲むタイミングという使い方の見直しを先に紹介しています。

Q. 喉の痛みや咳もあるときはどうすればいいですか?

痛み・咳・熱っぽさ・息苦しさを伴う場合は、この記事で扱っている「マスクの中の乾きと違和感」とは別の話になります。自己判断で様子を見続けず、「受診を考える目安」を参考に、専門家への相談を検討してください。