まず確認したいこと

枕を変える前に、いまの状態を少しだけ振り返ってみましょう。「いまの枕と寝る姿勢」「起きたときの口の中」「続いているか」の3点を見ておくと、どこから試せばよいかが決めやすくなります。

いまの枕と寝る姿勢

寝つくときは仰向けでしょうか、横向きでしょうか。朝、目が覚めたときはどんな姿勢になっているでしょうか。

枕についても、高めか低めか、使いはじめてどれくらい経つか、朝には頭が枕から外れていないか。ふだん意識していないことを言葉にしてみるのが最初の一歩です。

起きたときの口の中

喉だけが乾いているのか、口の中や唇まで乾いているのかも手がかりになります。口の中まで乾いている朝が多いなら、寝ているあいだに口が開いている可能性が考えられます。

朝の喉の違和感そのものについては「朝起きたら喉がイガイガするときの考え方と寝室の工夫」で整理しています。

続いているかどうか

枕を替えた、引っ越した、寝室の模様替えをした。そうした変化のあとから気になりはじめたのか、ずっと前から続いているのか。何週間も続いている場合については、記事の後半で触れます。

枕や寝る姿勢と喉の乾きの関係

「枕と喉に関係があるの?」と意外に感じるかもしれません。ここで原因を断定することはできませんが、寝具や姿勢についてよく挙げられる考え方を4つ並べてみます。

枕の高さであごの角度が変わる

枕が高いとあごを引いた姿勢に、低いとあごが上がった姿勢になりやすくなります。あごの角度によって、口の閉じやすさが変わると言われています。

どの高さが合うかは、体格や寝る向き、敷き布団のやわらかさによっても違います。「高いほうがよい」「低いほうがよい」とひとくくりには言えません。

寝る向きで口の開き方が違う

仰向けで寝ると、あごが下がって口が開きやすいと感じる人がいます。一方で、横向きのほうが口を閉じやすいという声もあります。

ただし、寝ているあいだは誰でも何度も寝返りを打つものです。寝つくときの向きと、朝の向きが違うことも珍しくありません。鼻の通りと寝る向きについては「鼻づまりで眠れない夜の工夫——寝る向き・枕・部屋づくり」で紹介しています。

枕がへたって高さが変わっている

長く使っている枕は、買ったときよりも中身がへたって低くなっていることがあります。

「枕は変えていないのに最近気になる」という方は、枕そのものの状態が変わっていないかを確かめてみてください。

枕の位置と風の通り道

枕の高さや形だけでなく、枕が部屋のどこにあるかも関わります。エアコンの風が当たる位置や、窓ぎわ、ドアの近くに頭がある場合、寝ているあいだ顔のあたりに空気の流れが当たり続けることになります。

鼻の通りが気になって口が開いているかもしれない、という方は「鼻づまりと口呼吸・いびきの関係——夜間に気になる人へ」も参考になります。

喉の痛み・咳・熱っぽさ・声のかすれを伴っているときは、この記事の範囲ではありません。寝具の見直しで様子を見続けるより、専門家への相談を考えてみてください。

寝具と寝る姿勢で見直したいこと

ここからは、手元の寝具でできる見直し方を紹介します。体の変化を約束するものではなく、自分に合う形を探すための選択肢として、できそうなものから試してみてください。

まず、気になることと試すことを表にまとめます。

気になること

まず試すこと

枕が高い・低い気がする

タオルで高さを少しずつ変える

仰向けで口が開いている気がする

横向きで寝つく・抱き枕やクッションを使う

枕が古い・くぼんでいる

枕の向きを変える・タオルでくぼみを埋める

風が顔に当たる

枕の位置・頭の向きを変える

タオルで高さを少しずつ変える

枕を買い替える前に、バスタオルで高さを調整してみるのがおすすめです。

  • 高くしたいときは、たたんだタオルを枕の下に敷く

  • 低くしたいときは、枕を外して、たたんだバスタオルだけで寝てみる

  • 折る回数を変えて、一段ずつ高さを変える

一晩で判断せず、同じ高さで数日寝てみてから次の高さを試すと、違いを比べやすくなります。

横向きで寝つく工夫

仰向けで口が開きやすいと感じる方は、横向きで寝ついてみる方法があります。

抱き枕を抱える、背中側にクッションや丸めた毛布を置くと、横向きの姿勢を保ちやすくなります。横向きでは肩の厚みのぶん、仰向けより少し高めの枕が合うと言われています。

姿勢を変える工夫は「体を動かす・姿勢を変える工夫と鼻の通り」でも紹介しています。

枕の位置と頭の向きを変える

エアコンの風が当たる側に頭があるなら、頭と足の向きを入れ替える。窓ぎわやドアの近くなら、枕の位置を少しずらす。寝具を買い足さなくてもできる見直しです。

枕カバーと寝具の手入れ

枕カバーは顔のいちばん近くに、毎晩何時間もあるものです。洗う間隔を短くしてみる、枕本体を干す、といった手入れも見直しのひとつになります。

布団まわりのほこりが気になる方は「布団や掃除のときの鼻ムズムズとハウスダストの工夫」もあわせてどうぞ。

一度に変えるのはひとつだけにしましょう。枕の高さと寝る向きと枕の位置を同時に変えると、どれが自分に合っていたのかがわからなくなります。変えた日と朝の喉の感じを、ひとことメモしておくと比べやすくなります。

気になる状態が続くときは

枕や寝る姿勢を見直しても何週間も続いている、日中まで違和感が残るようになってきた、痛みや咳を伴うようになった——。

そんなときは自分だけで判断せず、耳鼻咽喉科などの専門家に相談することを考えてみてください。受診を考える目安は「鼻の不調が長く続くときは:受診を考える目安」にまとめています。

枕を替えてから首や肩に負担を感じるようになった場合は、無理に続けず、元の高さに戻してください。

よくある質問

Q. 枕が高いと喉が乾きやすいのですか?

高いから乾く、低いから乾く、とひとくくりには言えません。枕の高さであごの角度が変わり、口の閉じやすさが変わると言われていますが、合う高さは体格や寝る向きによって違います。タオルで高さを変えながら、自分に合うところを探してみてください。

Q. 仰向けと横向き、どちらがいいですか?

どちらが正解という決まりはありません。仰向けで口が開きやすいと感じる方は、横向きで寝ついてみて、数日比べるのがひとつの方法です。

Q. 枕を買い替えたほうがいいですか?

買い替えれば必ず違いが出るとは言えません。まずはタオルで高さを変える、枕の位置をずらすなど、手元にあるもので試してみてください。

Q. 夜中に喉が乾いて目が覚めることもあります。枕のせいですか?

枕や寝る姿勢だけが理由とは限りません。夜中に目が覚める場合は、寝室の空気や風の当たり方など、寝具以外の見直しも関わってきます。この記事の内容とあわせて、寝室全体を確かめてみてください。

Q. 喉の痛みや咳もあるときはどうすればいいですか?

痛み・咳・熱っぽさを伴う場合は、この記事で扱っている「寝具と寝る姿勢の見直し」とは別の話になります。自己判断で様子を見続けず、「受診を考える目安」を参考に、専門家への相談を検討してください。