まず確認したいこと
工夫を考える前に、いまの状態を少しだけ振り返ってみましょう。「いつから気になるか」「どの暖房を使っているか」「続いているか」の3点を見ておくと、このあとの内容を自分の部屋に当てはめやすくなります。
いつから・いつ気になるか
暖房を入れ始めた時期と、喉が気になり始めた時期は重なっているでしょうか。
暖房をつけたまま寝た翌朝だけ気になるという方は、「朝起きたら喉がイガイガするときの考え方と寝室の工夫」のほうが近い内容です。
どの暖房を使っているか
エアコンの暖房、ファンヒーター、ストーブ、こたつや電気カーペット。ひとくちに暖房と言っても、温風が出るもの、出ないものがあり、部屋のどこに置いているかもさまざまです。
この記事が扱うのは、暖房器具を使っている部屋の中の話です。夏の冷房や、外の冷たく乾いた空気の話はここでは扱いません。
続いているかどうか
暖房を切ったり部屋を出たりすると気にならなくなるのか、それでも続くのか。ここ数日のことなのか、何週間も続いているのか。
暖房のない場所でも変わらず続いている場合については、記事の後半で触れます。
暖房の部屋で喉がイガイガしやすい背景
「暖かくしているだけなのに、どうして喉が」と不思議に感じますよね。ここで原因をひとつに断定することはできませんが、よく挙げられる考え方を4つ並べてみます。当てはまるものが複数あることも珍しくありません。
暖めた部屋の空気は乾きやすいと言われている
部屋の空気は、含んでいる水分の量が同じままでも、温度が上がると乾いた状態に傾くと言われています。暖房で室温を上げると、水分を足していないぶんだけ、空気が乾いた側に寄りやすいという考え方です。
温風が顔や喉もとにあたっている
エアコンの暖房やファンヒーターは、温かい風を吹き出して部屋を暖めます。
温風を顔の近くで受け続けているとき、口や喉の乾きを感じやすいという人もいます。
部屋を閉め切る時間が長くなる
寒い季節は、暖かい空気を逃がしたくないので、窓を開ける回数がどうしても減ります。
その結果、乾いた空気の中で長い時間を過ごすことになりがちです。
使い始めのほこり
しまっていた暖房器具やエアコンのフィルターには、使わないあいだにほこりがたまっています。シーズン最初の運転のときに、喉の違和感が気になりやすいと感じる人もいるようです。
これも可能性のひとつで、決めつけるものではありません。鼻のほうも一緒に気になるという方は「冬(12〜1月)に鼻がムズムズするときの考え方」も参考になります。
喉の痛み・咳・熱っぽさ・声のかすれを伴っているときは、この記 事の範囲ではありません。自己判断で工夫を重ねるより、専門家への相談を考えてみてください。
暖房を使いながらできる部屋の工夫
ここからは、暖房を使いながら取り入れやすい工夫を紹介します。体の変化を約束するものではなく、冬の部屋を過ごしやすくするための選択肢として、できそうなものから試してみてください。
まず、暖房のタイプごとに見直すところを表にまとめます。
使っている暖房 | まず見直すところ |
エアコンの暖房 | 風向き・座る位置・フィルター |
ファンヒーター | 吹き出し口との距離・置く向き・換気 |
温風の出ないストーブ・ヒーター | 器具との距離・換気・うるおい |
こたつ・電気カーペット | 部屋全体のうるおい・手元の水 |
温風の向きと距離を見直す
エアコ ンの風向きを下向きにして、顔にあたらないようにする
ファンヒーターの吹き出し口の正面に座り続けない
器具を置く向きを変えて、風がソファやベッドへまっすぐ届かないようにする
座る位置を少しずらすだけでも、風のあたり方は変わります。手をかざして、風がどこまで届いているかを一度確かめてみてください。
部屋にうるおいを足す
加湿器を置く
濡らしたタオルや洗濯物を室内に干す
入浴後に浴室のドアをしばらく開けておく
加湿器が手元になくても、濡れタオル1枚から始められます。うるおいを保つ方法は「空気の乾燥と鼻のムズムズ:うるおいを保つ工夫」でも紹介しています。
時間を決めて換気する
寒い時期の換気はおっくうですが、時間を決めて数分だけ窓を開けると続けやすくなります。
ガスや灯油を燃やすタイプの暖房器具は、取扱説明書で決められた換気を必ず行ってください。これは喉の乾きとは別の、安全のための決まりです。
手元に飲み物を置く
暖かい部屋でくつろいでいると、飲み物を取りに立つのが面倒になりがちです。こたつやソファから手の届く場所に飲み物を置いておくと、こまめにひと口飲みやすくなります。
使い始めに掃除をする
シーズン最初に、エアコンのフィルターのほこりを取る
しまっていたヒーターは、吹き出し口や背面のほこりを拭いてから使う
手入れの方法は器具によって違うので、取扱説明書の手順に沿って行ってください。
無理をしない
喉が気になるからといって、寒さを我慢して暖房を 切る必要はありません。室温と体調を優先したうえで、風向きやうるおいなど、変えやすいところから試してみてください。
「風向きを下げた」「タオルを干した」「窓を開けた」など、試したことと喉の感じをセットでメモしておくと、自分の部屋のどこを見直せばよいかが見えやすくなります。気になる状態が続くときは
部屋の工夫を試しても何週間も続いている、暖房のない場所でも違和感が残る、痛みや咳を伴うようになった——。
そんなときは自分だけで判断せず、耳鼻咽喉科などの専門家に相談することを考えてみてください。受診を考える目安は「鼻の不調が長く続くときは:受診を考える目安」にまとめています。
鼻のムズムズも一緒に気になっている方は「鼻のムズムズと喉のイガイガが同時に気になるとき」もあわせて読んでみてください。
よくある質問
Q. 暖房をつけると喉がイガイガするのはなぜですか?
この記事で原因をひとつに断定することはできません。暖めた空気が乾きやすいこと、温風が顔や喉もとにあたること、閉め切る時間が長くなること、使い始めのほこりが、よく挙げられる背景です。複数が重なっていることもあります。
Q. 加湿器がなくてもできることはありますか?
濡らしたタオルを干す、洗濯物を部屋干しにする、入浴後に浴室のドアを開けておくなど、手元にあるものでできる方法があります。あわせて、手の届く場所に飲み物を置いておくのもひとつの工夫です。
Q. 暖房をつけたまま寝た翌朝に喉が気になります。
寝ているあいだは同じ空気を長い時間吸い続けるため、寝室の状態が朝の感じ方につながることがあるようです。風向きを枕からそらす、切タイマーを使う、枕元に水を置くといった選択肢がありま す。詳しくは「朝起きたら喉がイガイガするときの考え方と寝室の工夫」をご覧ください。
Q. 夏の冷房でも喉が乾きます。同じ話ですか?
風向きやうるおいなど重なる工夫もありますが、冷房の季節は部屋の条件が違うため、見直すところが少し変わります。この記事は暖房器具を使う季節の部屋を対象にしています。


