まず確認したいこと
工夫を選ぶ前に、いまの状態を少し振り返ってみましょう。「いつ気になるか」「どんな場所で気になるか」「続いているか」の3点がヒントになります。
いつ気になるか——起きた直後か、暖房や冷房をつけた部屋にいるときか
どんな場所で気になるか——自宅、職場、車 の中など、湿度が下がりやすい環境にいないか
続いているかどうか——空気が乾く時期だけなのか、一年を通してなのか
乾燥と鼻のムズムズの考え方
「乾燥するとなぜ鼻までムズムズするんだろう」と疑問に思う方もいるかもしれません。代表的な考え方を整理します。
鼻の中はもともとうるおいのある場所
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会によると、鼻の粘膜は吸い込んだ空気に湿り気と温度を与える働きをしています。また、冬は空気が乾燥するため鼻の入口から入ったところが乾燥することがあるとされ、加湿器などで部屋の湿度を保つことが挙げられています。乾いた空気に触れる時間が長い日に、乾いた感じやムズムズ感を覚 えることもあるかもしれません。場所を限定せず「奥」の違和感に絞って知りたい方は「鼻の奥がムズムズするときに考えられること」もあわせて参考にしてください。
出典: 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会「鼻科・嗅覚・アレルギー」/同「鼻の病気Q&A」
部屋の空気が乾きやすい条件
暖房や冷房を使う部屋、換気の少ない部屋は、季節を問わず湿度が下がりやすい環境です。冬だけの話ではなく、一年を通して起こりうることだと捉えておくと、時期に関わらず備えやすくなります。
感じ方には個人差がある
参考にできる公的な数値として、厚生労働省の「建築物環境衛生管理基準」では、事務所などの建物の居室の相対湿度を40%以上70%以下と定めています。鼻のために決められた数値ではありませんが、目安にはなります。同じ部屋にいても乾燥を強く感じる人とそうでない人がいるので、この範囲を手がかりに、自分が心地よいと感じる湿度を探ってみてください。
出典: 厚生労働省「建築物環境衛生管理基準について」
湿度計はあくまで自分の感じ方を記録するための道具です。「この数値のときにムズムズしやすい」という自分なりの傾向をつかむために使ってみてください。日常でできる工夫
ここからは、乾燥への向き合い方を「部屋のうるおい」と「体の中からの水分」の2本柱で紹介します。どれも体の変化を約束するものではなく、日常に取り入れやすい選択肢です。
部屋のうるおいを保つ
加湿器・濡れタオル・洗濯物の室内干しなどで、部屋のうるおいを補う
湿度計を置いて、乾き具合を目で見てわかるようにしておく
就寝中の乾燥が気になるときは、寝室にも小さな加湿アイテムを置いてみる
加湿のしすぎは結露やカビのもとになります。換気とセットで取り入れ、加湿器のタンクやフィルターはこまめに手入れしてください。
体の中から水分を補う
場面 | 試してみたい工夫 |
日中 | 常温の水や白湯をこまめに一口ずつとる |
乾燥が気になる日 | カフェインの多い飲み物に偏らず、水分の種類も見直す |
就寝前 | コップ一杯の水を飲んでおく |
無理をしない
加湿と水分補給を意識しても、その日の体調によって感じ方が変わることはあります。冷房や暖房の使い方まで含めて見直したい方は「エアコンをつけると鼻がムズムズするときにできる工夫」、冬ならではの要因もあわせて知りたい方は「冬(12〜1月)に鼻がムズムズするときの考え方」も参考にしてみてください。
気になる状態が続くときは
うるおいを保つ工夫を試してもムズムズ感が数週間続く、夜眠りにくいなど生活に影響が出ている——。
そんなときは自分だけで抱え込まず、耳鼻咽喉科などの専門家に相談することを考えてみてください。詳しくは「鼻の不調が長く続くときは:受診を考える目安」にまとめています。
よくある質問
Q. 空気が乾燥すると鼻がムズムズしやすいのはなぜですか?
鼻の粘膜は吸い込んだ空気に湿り気を与える働きをしており、空気が乾燥する時期は鼻の入口から入ったところが乾燥することがあるとされています(日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会)。乾いた空気 に触れる時間が長いと、乾いた感じやムズムズ感につながることもあるという考え方があります。
Q. 湿度は何%を目指せばいいですか?
鼻のために決められた数値はありませんが、厚生労働省の「建築物環境衛生管理基準」では建物の居室の相対湿度を40%以上70%以下と定めており、目安になります。快適に感じる範囲には個人差があるため、湿度計を見ながら自分が過ごしやすい範囲を探ってみてください。
Q. 加湿器がありません。ほかにできることはありますか?
濡れタオルを室内に干す、洗濯物を部屋干しする、浴室のドアを少し開けておくなど、身近なものでうるおいを補う方法もあります。結露やカビには気をつけながら試してみてく ださい。
Q. 水分をとることと鼻のうるおいは関係がありますか?
体の中からの水分補給は、体全体のうるおいを保つ工夫のひとつとして取り入れやすいものです。常温の水や白湯をこまめにとることを意識してみてください。効果を保証するものではなく、感じ方には個人差があります。


