まず確認したいこと

機種を比べる前に、自分の部屋の条件を書き出しておくと迷いにくくなります。

  • どの部屋に置くか(寝室・リビング・仕事部屋など)

  • その部屋の広さと、木造かマンションかなど建物のつくり

  • 置けそうな場所の幅・奥行き・高さと、近くにコンセントがあるか

  • 水を入れる場所(キッチン・洗面所)から置き場所までの距離

  • 小さな子どもやペットが部屋に出入りするか

  • 手入れに使える時間が週にどのくらいあるか

いま加湿器を使っていて「つけているのに乾く」と感じている場合は、買い替えより先に使い方の見直しが向いていることもあります。その場合は「加湿器をつけても喉が乾くときに見直したいこと」のほうが近い内容です。

部屋の乾き具合を数字で見ておくと、加湿器が必要かも判断しやすくなります。湿度の目安と測り方は「部屋の湿度はどれくらい?喉の乾きが気になる人の湿度の目安と測り方」にまとめています。

加湿方式ごとのしくみと手入れの違い

家庭用の加湿器は、水を空気中に出すしくみによっていくつかの方式に分かれます。ここでは優劣ではなく、しくみと購入前に見ておきたいところの違いとして並べます。

方式

しくみ

購入前に見ておくところ

スチーム式(加熱式)

ヒーターで水を温めて蒸気にする

吹出口の蒸気やタンクの湯が熱くなる。置き場所と転倒時の対策

気化式

水を含ませたフィルターに風を当てて、水分を空気に移す

フィルターの手入れ方法と交換時期、交換部品の入手しやすさ

超音波式

振動で水を細かい粒にして送り出す

タンクや振動部まわりの手入れ方法と頻度

ハイブリッド式

気化式に温風などを組み合わせる(組み合わせ方は機種による)

フィルターと加熱部の両方の手入れ、運転モードごとの違い

同じ方式でも、手入れの頻度や使える水、交換部品は機種ごとに違います。売り場やメーカーのサイトで取扱説明書を事前に読める機種なら、手入れのページだけでも目を通しておくと、使い始めてからの「思っていたより手間がかかる」を避けやすくなります。

手入れにかけられる手間から考える

どの方式でも、タンクの水の入れ替えや部品の手入れは欠かせません。続けられる手間かどうかも大切な比較ポイントです。

  • タンクの口が広く、手を入れて洗えるか

  • フィルターやトレーが外しやすく、洗面台やシンクに収まる大きさか

  • 交換部品が必要な機種なら、型番と入手先が確認できるか

部屋の広さ・置き場所・給水の動線を照らし合わせる

方式の次に見ておきたいのが、部屋との相性です。加湿器のパッケージやカタログには、どのくらいの広さの部屋に向くかを示す「適用床面積」の目安が書かれていることが多くあります。

適用床面積は建物のつくりとあわせて見る

適用床面積は、「木造和室」と「プレハブ洋室」のように、建物のつくりごとに分けて書かれていることがあります。自分の部屋がどちらに近いかを確かめたうえで、置く部屋の広さと照らし合わせてみてください。

隣の部屋とつなげて使う場合など迷ったときは、販売店やメーカーに部屋の条件を伝えて相談してみるのもひとつの方法です。

置ける場所の寸法とコンセント

  • 本体の幅・奥行き・高さが、置きたい場所に収まるか

  • 取扱説明書に書かれた壁や家具から離す距離を取れるか

  • コンセントまで届くか。延長コードの使い方に注意書きがないか

置き場所の考え方は「加湿器をつけても喉が乾くときに見直したいこと」でも紹介しています。

給水の動線とタンクの大きさ

タンクが大きいほど給水の回数は減りますが、そのぶん満水にしたタンクは重くなります。水を入れる場所から置き場所まで、満水のタンクを持って歩けるかを想像してみてください。

寝室で使うなら、いつ給水するかも決めておくとタンク容量を選びやすくなります。

売り場に行く前に部屋の広さ・置き場所の寸法・水場からの距離をメモしておくと、表示とすぐに照らし合わせられます。

子どもがいる家で確かめたいこと

小さな子どもがいる家では、やけどや転倒への備えも比較の条件に入れておきたいところです。

消費者庁は「暖房器具やスチーム式加湿器でのやけどに注意!」(Vol.572)のなかで、加湿器の蒸気吹出口からの蒸気や、倒れたときにこぼれた熱湯で子どもがやけどをした事例を紹介しています。そのうえで、子どもの手が届かない場所に置くか安全柵で囲むこと、高温の蒸気への対策がされたものや、転倒しても熱湯がこぼれにくいものを選ぶことを案内しています。

  • 置く予定の場所は、子どもの手が届かない高さ・位置か

  • 台の上に置く場合、台ごと倒れたり引っ張られたりしないか

  • 電源コードに足や手を引っかけやすい配置になっていないか

  • 取扱説明書の安全上の注意に、子どもに関する記載があるか

加熱しない方式でも、転倒や水こぼれ、コードへの配慮は必要です。子どもが喉の違和感を訴えるときの家庭での過ごし方は「子どもが「喉がイガイガする」と言うときに家庭でできること」で扱っています。

喉の痛み・咳・熱っぽさ・声のかすれを伴っているときは、この記事の範囲ではありません。加湿器選びで様子を見るより、専門家への相談を考えてみてください。

気になる状態が続くときは

加湿器を置いて部屋の湿度を整えても何週間も続いている、部屋を離れても違和感が残る、痛みや咳を伴うようになった——。

そんなときは自分だけで判断せず、耳鼻咽喉科などの専門家に相談することを考えてみてください。受診を考える目安は「喉のイガイガが続くときの受診の目安」にまとめています。

よくある質問

Q. 喉の乾きが気になるなら、どの方式を選べばいいですか?

喉への向き不向きで方式を決めるのは難しいため、部屋の広さ・置ける場所・手入れにかけられる手間・子どもがいるかどうかの4つに合う方式を選ぶのがひとつの考え方です。

Q. 適用床面積は部屋の広さぴったりで選べばいいですか?

適用床面積は建物のつくりごとに分けて書かれていることがあるため、まず自分の部屋がどちらに近いかを確かめてみてください。迷うときは販売店やメーカーに相談するのもひとつの方法です。

Q. タンクに入れる水は何でもいいですか?

使える水は機種ごとに取扱説明書で決められています。購入前に、その機種で使える水の種類を説明書で確かめておくと安心です。

Q. 加湿器を買う前にできることはありますか?

湿度計で部屋の湿度を見てみる、エアコンの風が顔に当たらないよう向きを変えるなど、道具を増やさずに試せることもあります。

Q. 喉の痛みや咳もあるときはどうすればいいですか?

痛み・咳・熱っぽさを伴う場合は、この記事で扱っている加湿器選びとは別の話になります。自己判断で様子を見続けず、「喉のイガイガが続くときの受診の目安」を参考に、専門家への相談を検討してください。