まず確認したいこと

工夫を考える前に、いまの状況を少しだけ振り返ってみましょう。ここで確かめたいのは、原因ではなくどんな場面で、何をしていたかです。

すぐに医療機関へ向かいたい状態

見え方が急に変わった、強い痛みがある、目が開けにくいほど腫れている、急に強い充血が出た。こうしたときは様子を見続けず、すぐに眼科などの医療機関に相談してください。この記事では扱いません。

どんな場面で気になるか

次のうち、思い当たる場面をチェックしてみてください。

  • 外出から帰ってきたあと

  • 窓を開けて換気をした部屋にいるとき

  • 外に干した洗濯物やタオルを使ったとき

  • 新しい化粧品やメイク道具を使い始めた日

  • コンタクトや眼鏡を長い時間使った日

  • 画面を長く見続けた日

当てはまる場面は、どこから見直すかの手がかりとして使ってください。

鼻と目の両方が気になる日もあるか

鼻水やくしゃみが一緒に気になる日があるなら、「鼻水と目のかゆみ・涙が同時に気になるときの考え方」や「くしゃみと目のかゆみが同時に気になるときにできること」のほうが近い内容です。この記事は、目だけが気になる場合を扱います。

鼻水やくしゃみがないときに決めつけないための考え方

「鼻が平気だから花粉ではない」「季節が花粉の時期だから花粉のせい」。どちらも、つい考えてしまいがちな見方です。ここでは、なぜどちらにも決めつけないほうがよいのかを整理します。

鼻水やくしゃみの有無だけでは、自分で区別しにくい

目のかゆみには、さまざまな背景が考えられます。鼻水やくしゃみが出ているかどうかだけでは、原因を自分で区別しにくいと考えておきましょう。

反対に、花粉の時期だからといって、花粉が原因だと言い切れるわけでもありません。どちらの判断も、自分だけでつける必要はありません。

同じ時期に、ほかの変化も重なりやすい

花粉の季節は、乾いた風や黄砂が気になる日、窓を開ける機会、衣替えや新しい生活の始まりなど、身の回りの変化が重なりやすい時期でもあります。

黄砂やPM2.5が気になる日の過ごし方は「PM2.5・黄砂が気になる日の鼻の不快感との付き合い方」でも触れています。時期が重なっているだけの変化もあると考えて、ひとつに絞らずに見ていくのがひとつの考え方です。

目だけでも相談してよい理由

目は鏡を使っても、自分ではよく見えない部分があります。かゆいのがまぶたなのか目そのものなのかも、自分では区別しにくいことがあります。

眼科では、自分では確かめられない目の状態を専門家に見てもらうことができます。「鼻は平気だから大げさかも」と遠慮せず、目だけでも相談してかまいません。

気になる場面と身の回りの整理

ここからは、日常の行動と身の回りのものを見直す工夫を紹介します。かゆみが変わることを約束するものではなく、過ごし方を見直すための選択肢として、できそうなものから取り入れてみてください。

まず、気になる場面と見直す行動を表にまとめます。原因を割り当てる表ではなく、見直す順番の手がかりです。

気になる場面

見直す行動・身の回り

外出から帰ったとき

上着を脱ぐ場所・手を洗うタイミング

換気をした部屋

窓を開ける時間帯・窓辺に置いているもの

外に干したものを使ったとき

タオルや枕カバーの干し方・取り込み方

化粧やコンタクトを使った日

使ったもの・使い始めた日

目元に触れやすいものを確かめる

  • 顔をふくタオルや枕カバー

  • 眼鏡やサングラスのレンズ・つる

  • アイメイクの道具や化粧品

  • 前髪や、目元に触れる自分の手

こうしたものを洗う・取り替える間隔を見直したり、タオルを家族と分けたりするのもひとつの工夫です。新しい化粧品を使い始めた時期と重なる場合は、使い始めた日と使ったものを書き出しておくと、相談するときに伝えやすくなります。

帰宅後の動線を決める

外から帰ったら、玄関で上着を脱ぐ、すぐに手を洗う、顔を洗う。家に入ってからの流れを決めておくと、目元に触れる前の手の状態を気にかけやすくなります。

喉のイガイガも気になる方は「花粉の時期に喉がかゆい・イガイガするときの考え方」もあわせてどうぞ。

目元に触れる回数に気づく

かゆいと感じると、つい目元をこすってしまうことがあります。手で触れる前に、まず手を洗うことを意識するだけでも、自分の手の動きに気づきやすくなります。

外出時の眼鏡や目薬の扱い

外出時に眼鏡を使うかどうかは、使い勝手と合わせて考えてみてください。マスクと眼鏡の組み合わせは「マスクやメガネと鼻のムズムズ:快適に過ごす工夫」も参考になります。

目薬やコンタクトを使う場合は、添付文書やパッケージの表示、購入した店や眼科・薬剤師の指示を優先してください。

「外出した時間」「窓を開けた時間」「新しく使い始めたもの」など、行動と身の回りのことを書き出しておくと、どこから見直すかを考えやすくなります。目の様子についてのメモは、眼科で相談するときの材料として使ってください。

気になる状態が続くときは

身の回りを見直しても目のかゆみが続く、毎日のように気になる、季節が進むにつれて気になる時間が長くなってきた。そんなときは自分で原因を決めず、眼科への相談を考えてみてください。

相談するときは、いつ頃から気になっているか、どんな場面で気になるか、鼻水やくしゃみがないこと、使っている目薬やコンタクト、化粧品などを伝えると話がスムーズです。痛みや見え方の変化、腫れ、充血があるときは、この記事の範囲ではありません。

受診とセルフケアの組み合わせ方は「セルフケアと通院、どう考える?」でも整理しています。

よくある質問

Q. 鼻水やくしゃみがないなら、花粉は関係ないのですか?

鼻水やくしゃみがあるかないかだけでは、関係があるかどうかを自分で区別しにくいところです。花粉の時期は、乾いた風や黄砂、窓を開ける機会など、ほかの変化も重なりやすくなります。目だけが気になるときも、鼻の様子を待たずに眼科に相談してみてください。

Q. 目だけなのに、眼科に行ってもいいのでしょうか?

はい、目だけでも相談してかまいません。目は自分ではよく見えない部分もあるため、専門家に見てもらうことで、自分では確かめられないことを相談できます。

Q. 市販の目薬を使ってみてもいいですか?

使う場合は添付文書やパッケージの表示、薬剤師や眼科の指示を優先してください。コンタクトを使っている方は、一緒に使えるかどうかも表示で確かめましょう。

Q. 日によって、鼻も一緒に気になることがあります。

鼻水やくしゃみが一緒に気になる日については、「鼻水と目のかゆみ・涙が同時に気になるときの考え方」で扱っています。どちらの場合も、続くときは専門家への相談を考えてみてください。