まず確認したいこと

用品を手に取る前に、いまの状況と手元のものを見直してみましょう。次の項目のうち、当てはまるもの・答えにつまるものを確かめてください。

  • 手元の用品が「何のための製品か」を、箱や説明書で確かめた

  • 説明書の「使用しないでください」「相談してください」の欄に、当てはまる項目がある

  • かゆみのほかに、赤み・腫れ・痛み・見え方の変化が気になっている

  • コンタクトをつけたまま使おうとしている

  • 子どもや、自分で外しにくい人に使おうとしている

2つめから5つめに当てはまるときは、この記事の工夫より先に、使わずに眼科へ相談することを考えてみてください。詳しくは記事の後半で触れます。

温める・冷やすで迷いやすい理由

「温める」「冷やす」の情報は身近にあふれていて、どれを信じればいいのか迷いやすいテーマです。迷いが生まれやすい理由を4つ並べてみます。

目の疲れとかゆみが、同じ話として語られやすい

目元を温める用品は、目の疲れが気になるときの話として紹介されることがあります。一方で、かゆみは疲れとは別の感覚です。疲れ向けの用品が、かゆいときにも合うとは限らないという前提で考えてみてください。

気持ちよさと、合っているかどうかは別

温かいもの、冷たいものを目元に当てると、その場では心地よく感じることがあります。ただ、心地よく感じたかどうかと、その使い方が自分の状態に合っているかどうかは、分けて考える必要があります。

情報によって言っていることが違う

ネットや人づての話では、温める派・冷やす派の両方の意見を見かけることがあります。日本眼科医会の、目の乾きに悩む方に向けた一般向け資料では、充血して熱を持ったように感じるときは軽く冷やす話と、まぶたの縁にある、涙に油分を出す腺を温める話が、別の場面のこととして説明されています。どちらもやり過ぎはよくない、とも書かれています。かゆみについて書かれたものではない点にも気をつけておきましょう。

つまり、温める情報と冷やす情報は、もともと違う場面を想定していることがあります。かゆいときの自分の状態がどちらに近いかは、目の状態を見てもらわないと分からない部分です。

出典: 日本眼科医会「ドライアイに悩む方へ―生活の注意と治療の目安―」(2026年10月16日確認)

家にあるもので代用しやすい

専用の用品がなくても、タオルや保冷用のものなど、家にあるもので試せてしまいます。手軽なぶん、温度や当てる時間を自分の感覚で決めやすくなります。

目のかゆみと一緒に鼻の不快感も気になる方は「鼻水と目のかゆみ・涙が同時に気になるときの考え方」、くしゃみも重なる方は「くしゃみと目のかゆみが同時に気になるときにできること」も参考になります。

目元用品を使う前に確かめたいこと

ここからは、使う前に確かめたいことを紹介します。温めるか冷やすかを選ぶための手順ではありません。使うかどうかを相談で決めるための準備として読んでみてください。

確かめること

見る場所・聞く先

何のための製品か

箱・説明書の用途の記載

温度や使う時間

説明書の使い方の記載。自分で変えない

使わないほうがよい場合

説明書の「使用しないでください」「相談してください」の欄

自分の状態に合うか

眼科に、用品の箱や説明書を見せて相談

製品の用途を確かめる

まず、手元の用品の箱や説明書に書かれた用途を読みます。目の疲れが気になるときの製品なのか、ほかの目的の製品なのか。かゆいときに使うことが書かれていなければ、使う前に眼科に聞いてみてください。

温度と時間は製品の指示から外さない

温度や使う時間、繰り返して使うときの決まりは、製品の説明書に書かれたとおりが前提です。説明書にない温め方や冷やし方、時間をのばすといった自己流のアレンジは避けてください。

家にあるもので代わりに試そうとしている場合も、自己判断で行う前に眼科で相談してみてください。温度の加減を、自分の感覚だけで決めないことが大切です。

使わずに相談したい状況を知っておく

  • かゆみのほかに、赤み・腫れ・痛み・見え方の変化がある

  • 目元の皮膚に、いつもと違う様子がある

  • コンタクトをつけている

  • 説明書の「使用しないでください」の欄に当てはまる

こうしたときは、用品を使って様子を見るより先に、眼科への相談を考えてみてください。子どもや、自分で外しにくい人が使う場合は、使用を控えて、まず相談することをおすすめします。

相談するときに用品を持っていく

眼科で聞くときは、使おうとしている用品の箱や説明書を持っていくと、具体的に相談しやすくなります。いつ、どんな場所でかゆみが気になるかも、あわせて伝えてみてください。

かゆいときに目元に手が伸びやすい方は、温冷用品の前に、手元の行動を見直す視点もあります。

セルフケアと通院の線引きに迷うときは「セルフケアと通院、どう考える?」もあわせて読んでみてください。

気になる状態が続くときは

かゆみが続く、くり返し気になる、温めたり冷やしたりしたあとに違和感が強くなったように感じる。そんなときは、自分だけで判断せず眼科への相談を考えてみてください。

赤み・腫れ・痛み・見え方の変化を伴う場合は、この記事の範囲ではありません。

強い痛みがある、急に見え方が変わった、用品を当てたあと目元の皮膚に強い赤みや痛みが出たといったときは、使用をやめて、様子を見ずにすぐに眼科などの医療機関へ相談してください。

よくある質問

Q. 目がかゆいときは、温めるのと冷やすのとどちらがいいですか?

眼科医の団体の一般向け資料では、充血して熱を持ったように感じるときは軽く冷やす、まぶたの縁にある涙の油分を出す腺については温める、というように別の場面のこととして説明されていて、どちらもやり過ぎはよくないとされています。かゆいときの自分の目がどちらに当てはまるかは状態によって違うため、使う前に眼科へ相談してください。

Q. 疲れ目用の温めるアイマスクを、かゆいときに使ってもいいですか?

疲れ目向けの用品は、かゆいときの使用を前提にしていない場合があります。説明書の用途と注意の欄を確かめ、書かれていなければ使う前に眼科で相談してみてください。

Q. 冷たいタオルなら、自分で当ててもいいですか?

家にあるもので代わりに試す場合も、温度や時間を自分の感覚で決めることになります。自己判断で行う前に眼科へ相談し、そのうえで決めてみてください。

Q. 当てると気持ちいいので、続けても大丈夫ですか?

心地よさと、自分の状態に合っているかどうかは別の話です。かゆみが続く、くり返す場合は、用品を持って眼科に相談してみてください。

Q. 子どもの目がかゆそうなときに使ってもいいですか?

子どもや、自分で外しにくい人への使用は控え、まず眼科に相談してください。説明書に対象や注意が書かれている場合は、その記載も確かめてください。