まず確認したいこと

洗面台に向かう前に、自分がしたいことを確かめてみましょう。次の項目で、どちらの話なのかを分けておくと、このあとの内容を当てはめやすくなります。

  • 洗いたいのは顔やまぶたの外側か、目の中か

  • 薬品がかかった、ほこりや砂などが入ったといった、はっきりしたきっかけがあるか

  • 手元に洗眼用の製品があり、その箱や添付文書が残っているか

  • いまコンタクトをつけているか

  • 帰宅後の手洗い・洗顔の習慣の話か、目のかゆみへの対応の話か

2つめに当てはまるときは、上の注意の内容を優先してください。最後の項目で「帰宅後の習慣」の話であれば、外から帰ったあとの身のまわりの片づけを扱う記事のほうが近い内容です。

洗顔と洗眼が混ざりやすい理由

「目を洗う」という言葉は、人によって指しているものが違います。混ざりやすい理由を4つ並べてみます。

「目を洗う」が両方の意味で使われる

顔を洗うときに目元も洗うことを「目を洗う」と言う人もいれば、目の中を水や液で流すことを指す人もいます。同じ言葉で、違う行動を話していることがあります。

帰宅後の洗顔と一緒に考えやすい

外から帰って手や顔を洗う習慣があると、その延長で目の中も洗ったほうがいいのでは、と考えやすくなります。顔の表面の清潔と、目の中への処置は、別のこととして分けておくと整理しやすくなります。

情報によって言っていることが違う

目を洗うことについては、資料や人によって説明が一様ではありません。花粉を洗い流すという面から目を洗う話を見かける一方で、目に炎症が起きているときは目の中を洗うことをすすめないと説明する眼科医の団体の資料もあります。

家にあるもので試せてしまう

水道の水やコップ、手元の液など、家にあるもので試せてしまうのも迷いやすい理由です。手軽なぶん、量ややり方を自分の感覚で決めることになります。

鼻やのどにも「洗う」「うがいする」といったセルフケアがありますが、どれも使う道具や液の扱いに注意が要る点は共通しています。鼻の場合の考え方は「鼻うがいの基礎知識と気をつけたいこと」で扱っています。

洗いたくなったときの分け方

ここからは、洗顔と洗眼を分けて考えるポイントを紹介します。かゆみをどうにかする方法ではなく、迷ったときにどちらの話かを整理するための考え方として読んでみてください。

くらべる点

洗顔

洗眼

洗う場所

顔の表面・まぶたの外側

目の中

位置づけ

ふだんの身支度

目への処置

よりどころ

洗顔料の表示

眼科・薬剤師の指示、製品の添付文書

迷ったときの相談先

使っている洗顔料の表示・購入した店

眼科

洗顔は、顔の表面の清潔として考える

顔を洗うのは、ふだんの身支度のひとつです。目元を洗うときも、目の中に入れることを目的にしないのが前提です。洗顔料は、パッケージの表示に目に入ったときの注意が書かれていることがあるので、一度読んでおくと安心です。

かゆいときは、洗うときについ目元をこすりやすくなります。こすり方が気になる方は、目元に触れる行動の見直しを扱う記事も参考にしてみてください。

洗眼は、自己判断で行う前に眼科へ

日本眼科医会の一般向け資料では、目に炎症が起きてしまっているときは、体の反応そのものまで洗い流してしまうこともあるため、目の中を洗うことはすすめられないと説明されています。一方で、洗顔して目のまわりを洗うのはかまわないとされています。

出典: 日本眼科医会「花粉症と目」(2026年10月16日確認)

そのうえで、かゆみがあって洗眼を考えているときは、自己判断で行う前に眼科へ相談してください。

相談するときは、いつ、どんな場所でかゆみが気になるか、手元にある製品は何かを伝えると話しやすくなります。

製品も水も、自己流に使わない

  • 洗眼用の製品は、添付文書・パッケージの表示、薬剤師や眼科の指示を優先する

  • 表示にない使い方や、ほかの製品との組み合わせを自分で決めない

  • 水道の水や、自分でつくった液で目の中を洗う自己流のやり方で行う前に、眼科や薬剤師に相談する

  • コンタクトをつけているときの扱いも、表示や眼科の指示で確かめる

市販の製品を使うかどうか迷うときは、購入する店の薬剤師に、いまの状況を伝えて相談してみてください。

異物や薬品は別扱い

洗剤や漂白剤などの薬品が目に入ったとき、異物が入って取れないときは、かゆみの話とは別です。製品の容器や表示に書かれた応急処置を確認し、すぐに医療機関に連絡してください。この記事の「自己判断で行う前に相談」は、こうした場面の応急処置を後回しにするという意味ではありません。

家で使っている洗剤や漂白剤の容器に、目に入ったときの対応が書かれているかを、ふだんのうちに一度見ておくと、いざというときに慌てにくくなります。

目のかゆみと鼻の不快感が一緒に気になる方は「鼻水と目のかゆみ・涙が同時に気になるときの考え方」も参考になります。

気になる状態が続くときは

目のかゆみが続く、くり返す、洗いたくなる日が増えている。そんなときは、自分だけで判断せず眼科への相談を考えてみてください。

赤み・腫れ・痛み・見え方の変化を伴う場合は、この記事の範囲ではありません。通院とセルフケアの線引きに迷うときは「セルフケアと通院、どう考える?」もあわせて読んでみてください。

強い痛みがある、急に見え方が変わった、薬品が目に入ったといったときは、様子を見ずにすぐに眼科などの医療機関へ相談してください。

よくある質問

Q. 目がかゆいときは、水で目の中を洗えばいいですか?

眼科医の団体の一般向け資料では、目に炎症が起きているときは目の中を洗うことはすすめられないと説明されています。顔を洗って目のまわりを洗うのはかまわないとされています。目の中を洗うかどうかは、自己判断で行う前に眼科へ相談してください。

Q. 市販の洗眼用の製品を使ってもいいですか?

使うかどうか、どう使うかは、添付文書・パッケージの表示、薬剤師や眼科の指示を優先してください。迷うときは、購入する店の薬剤師や眼科に相談してみてください。

Q. 顔を洗うのはかまいませんか?

顔を洗うのは、ふだんの身支度として考えてかまいません。そのときも、目の中に入れることを目的にしないこと、洗顔料の表示を確かめることを意識してみてください。

Q. 洗剤が目に入ってしまったときは?

かゆみの話とは別に、製品の容器や表示に書かれた応急処置を確認し、すぐに医療機関に連絡してください。この記事の「相談してから」は、こうした場面の対応を後回しにするという意味ではありません。

Q. コンタクトをつけたまま目を洗ってもいいですか?

レンズや製品の扱いは、添付文書・表示、レンズを買った店や眼科の指示で確かめてください。違和感や赤み、痛みがあるときは、無理につけ続けず使用をやめ、眼科に相談してください。