まず確認したいこと

工夫を考える前に、どんな掃除のどの場面で目元が気になるのかを振り返ってみましょう。見るのは目の状態ではなく、作業と環境の側です。

どの工程で気になるか

次のうち、思い当たる作業はありますか。

  • 棚の上・照明・カーテンレールなど、目線より高い場所のほこり取り

  • 布団やクッションを動かす、たたく、取り込む

  • エアコンや換気扇のフィルターを外す

  • 押し入れや物置など、ふだん開けない場所の片づけ

  • 窓を閉め切ったまま、ほうきやはたきを使う

手がどんな状態で顔に近づいているか

作業手袋をしたまま、あるいはほこりを触った手のまま、額の汗をぬぐったり髪を直したりしていないでしょうか。目元に触れるつもりがなくても、顔まわりに手が行く回数そのものが多いことがあります。

「ムズムズ」と「何か入った感じ」は分けて考える

この記事が扱うのは、掃除中に目元がなんとなく気になる場面です。ゴロゴロする、何かが入った感じがする、しみて目を開けていられないといったときは、この記事の工夫で様子を見る話ではありません。

何かが入った感じ、目の痛み、充血、まぶたの腫れ、しみて目を開けられない、見え方が変わった——このようなときは作業を止め、目をこすらずに眼科への相談を考えてください。強い痛みや急に見えにくくなったときは、様子を見ずにすぐに医療機関を受診してください。

掃除中に目元が気になりやすい背景

掃除という作業には、目元が落ち着かない条件が重なりやすい面があります。

ほこりが顔の高さで舞いやすい

はたきやほうきで動かしたほこりは、しばらく空気中に漂います。高い場所の作業では、落ちてくるほこりの下に顔があります。

鼻や喉の側から同じ場面を扱った「ほこりっぽい場所でくしゃみが出るときの工夫」や「ほこりっぽい場所で喉がムズムズするときの考え方」もあわせて読むと、部屋全体の見直しがしやすくなります。

手袋の手が顔に近づきやすい

掃除中は両手がふさがっていて、汗や髪をぬぐうのもつい手袋のまま、ということになりがちです。手袋の表面は、掃除をした場所のほこりに一番触れているところでもあります。

途中で区切らず一気にやってしまう

「今日は全部終わらせよう」と続けて作業すると、ほこりが舞った部屋に長くいることになります。目元が気になり始めても、手を休めるきっかけがないまま進めてしまうこともあります。

目元に触れない作業の工夫

ここからは、作業の段取りでできる工夫を紹介します。目元の状態を変えることを約束するものではなく、掃除の時間を過ごしやすくするための選択肢として、できそうなものから取り入れてみてください。

こんな工程で気になる

見直しの例

高い場所のほこり取り

乾いたはたきより、湿らせた布やモップで拭き取る

布団・クッションを動かす

顔から離して持つ、窓を開けてから動かす

フィルターや押し入れ

作業をほかの日に分ける、保護メガネを用意する

部屋全体の掃除

上から下へ順に進め、途中で休憩をはさむ

作業手袋のまま目元に触れない段取り

  • 作業を始める前に、髪をまとめる・汗をふくタオルを首にかけるなど、顔に手が行く理由を先に減らしておく

  • 顔まわりに触れたくなったら、いったん手袋を外し、手を洗ってからにする

  • 手袋を外す場所と、清潔なタオルを置く場所を決めておく

ほこりが舞いやすい工程を見直す

  • 窓を開ける、換気扇を回すなど、空気の通り道をつくってから始める

  • 乾いたほこりは舞いやすいので、湿らせた布で拭き取る方法も取り入れる

  • 掃除機の排気が顔のほうに向かない向きで使う

  • 高い場所から低い場所へ、順番を決めて進める

布団や寝具まわりの掃除の進め方は「布団や掃除のときの鼻ムズムズとハウスダストの工夫」、部屋づくり全体は「ほこり・ハウスダストと鼻水:部屋づくりの工夫」で扱っています。

保護メガネという選択肢

フィルター掃除や物置の片づけなど、ほこりが多い作業には、保護メガネやゴーグルを使うという選択肢もあります。ほこりが目元に届く経路をさえぎることを目的にした道具です。

選ぶときは、パッケージの用途表示や、購入する店で顔に合うかどうかを確かめてみてください。ふだんメガネをかけている方は、上から重ねられるタイプがあるかも確認ポイントです。コンタクトレンズを使っている方は、パッケージの表示や眼科の指示を優先してください。

作業を休む区切りを決めておく

「1部屋終わったら手を洗って休む」「フィルター掃除は別の日にする」など、休む区切りを先に決めておくと、気になり始めたときに手を休めやすくなります。

「どの工程をしたか」「窓を開けたか」「手袋を外して手を洗ったか」など、掃除の段取りの側をメモしておくと、次にどこを変えるかの手がかりになります。

気になる状態が続くときは

段取りを見直しても掃除のたびに目元が気になる、掃除をしていない日にも気になるようになってきた——。そんなときは自分だけで判断せず、眼科への相談を考えてみてください。

何かが入った感じが続く、目の痛み、充血、まぶたの腫れ、しみて目を開けられない、見え方の変化を伴うときは、この記事の範囲ではありません。急に見えにくくなった、強い痛みがあるといったときは、様子を見ずにすぐに医療機関を受診してください。

相談するときは、気になった日の作業内容や、使った道具をメモにまとめておくと、状況を伝える材料になります。目薬を使っている方は、添付文書の表示や眼科・薬剤師の指示を優先してください。

鼻水や涙も一緒に気になる方は「鼻水と目のかゆみ・涙が同時に気になるときの考え方」もあわせて読んでみてください。

よくある質問

Q. 掃除中に目がムズムズするのはなぜですか?

掃除中は、ほこりが顔の高さで舞いやすいこと、手袋の手が顔に近づきやすいこと、区切らずに長く作業することなどの条件が重なりやすくなります。まずはどの工程で気になるかを振り返ってみてください。

Q. 目元が気になったら、手袋のままこすってもいいですか?

手袋の表面は、掃除した場所のほこりに一番触れているところです。この記事では、いったん手袋を外し、手を洗ってから顔まわりに触れる段取りをおすすめしています。何かが入った感じや痛みがあるときは、こすらずに眼科への相談を考えてください。

Q. 保護メガネはどんなものを選べばいいですか?

選ぶときは、パッケージの用途表示を確かめ、購入する店で顔に合うかどうかを確認してみてください。メガネの上から使いたい場合は、重ねられるタイプかどうかも確認ポイントです。

Q. 目に何か入ったかもしれないときはどうすればいいですか?

何かが入った感じ、痛み、充血、しみて目を開けられないといったときは、この記事で扱っている「なんとなく気になる」とは別の話です。作業を止め、目をこすらずに眼科へ相談してください。強い痛みや見え方の変化があるときは、すぐに医療機関を受診してください。