まず確認したいこと

工夫を考える前に、いまの状態を少しだけ振り返ってみましょう。「いつ気になるか」「どんな場面で強いか」「喉だけか」「続いているか」の4点を見ておくと、このあとの内容を自分の暮らしに当てはめやすくなります。

いつ気になるか

花粉というと春の印象が強いですが、秋にもブタクサなどの花粉が飛ぶと言われています。喉のかゆみが気になるのは春先でしょうか、秋口でしょうか。

毎年同じ頃に気になるかどうかを思い出してみると、自分の傾向が見えやすくなります。秋口に鼻のムズムズも気になる方は「秋口(9〜11月)に鼻がムズムズするときの考え方」も参考になります。

どんな場面で強いか

一日じゅう同じように気になるのか、特定の場面のあとに強くなるのかも手がかりです。次のような場面を思い出してみてください。

  • 外を歩いたあと、とくに風の強い日

  • 窓を開けて換気をしたあと

  • 洗濯物や布団を取り込んだあと

  • マスクを外して長く話したあと

喉だけか、ほかにも気になるところがあるか

この記事が扱うのは、喉のかゆみ・イガイガが単独で気になる場面です。鼻のムズムズも一緒に気になっている方は「鼻のムズムズと喉のイガイガが同時に気になるとき」のほうが近い内容です。

続いているかどうか

外に出た日だけの一時的なものか、時期を過ぎても続いているのか。期間によって、様子を見るか相談を考えるかの判断も変わってきます。長く続いている場合については、記事の後半で触れます。

花粉の時期に喉がかゆくなりやすい背景

「鼻ではなく、なぜ喉なんだろう」と不思議に感じる方もいるかもしれません。ここで原因をひとつに断定することはできませんが、よく挙げられる考え方を4つ並べてみます。当てはまるものが複数あることも珍しくありません。

外の空気を吸い込む時間が長い

鼻と喉は奥でつながっていて、吸い込んだ空気は喉を通っていきます。そのため、外の空気にふれる時間が長い日ほど、喉の違和感が気になりやすいと感じる人がいるようです。

口で息をする場面が増える

急いで歩く、話しながら歩く、鼻がつまり気味で口が開く。こうした場面では、空気が口から直接入ってきます。

花粉の時期は鼻の調子が気になる人も多く、知らないうちに口で息をする時間が長くなっている可能性も考えられます。これはあくまで可能性のひとつで、この記事で決めつけるものではありません。

空気の乾きが重なっている

春先や秋口は、空気が乾きやすい時期とも重なります。喉が乾いているときの違和感と、かゆみやイガイガは、自分でも区別がつきにくいものです。

「花粉のせい」と思っていたものに、空気の乾きが重なっている場合もあるようです。

外のものが家の中に入ってくる

上着や髪、バッグ、取り込んだ洗濯物。外で付いたものは、そのまま家の中に入ってきます。

外では平気だったのに、帰宅してしばらくしてから喉が気になるという人もいます。そんなときは、家に持ち込むものを見直す視点が加わります。

花粉の時期に気になるからといって、花粉が原因だとこの記事で決めることはできません。喉の痛み・咳・熱っぽさ・声のかすれ・息苦しさを伴っているときは、この記事の範囲ではありません。自己判断で工夫を重ねるより、専門家への相談を考えてみてください。

外出時と帰宅後にできる工夫

ここからは、花粉の時期に取り入れやすい工夫を紹介します。体の変化を約束するものではなく、この時期を過ごしやすくするための選択肢として、できそうなものから試してみてください。

まず、気になる場面と見直すところを表にまとめます。

こんな場面で気になる

まず見直すところ

外を歩いたあと

マスク・外に出る時間帯・持ち歩く飲み物

帰宅してしばらくしてから

玄関での上着の扱い・うがい・着替え

窓を開けたあと

換気の時間帯と窓の開け幅

洗濯物を取り込んだあと

干す場所・取り込み方

外出時に意識する

  • マスクを着ける。鼻と口の両方をおおう

  • 花粉が多いと予報されている日や風の強い日は、外にいる時間を短めにする

  • 飲み物を持ち歩き、こまめにひと口飲む

帰宅したときにすること

  • 玄関に入る前に、上着を軽く払う

  • 上着は居間や寝室まで持ち込まず、玄関の近くに掛ける

  • 手を洗い、水でうがいをする

  • 顔を洗う、部屋着に着替える

室内の空気を整える

換気は、窓を大きく開け放つより、開け幅を小さくして短い時間で済ませるやり方があります。

洗濯物や布団は、花粉が多いと予報されている日だけ部屋干しにするという選び方もあります。

朝起きたときに喉が気になる方は、寝室の見直しも役立つかもしれません。寝室の工夫は「朝起きたら喉がイガイガするときの考え方と寝室の工夫」にまとめています。

無理をしない

喉が気になる日は、長く話す予定や屋外での用事を少し減らしてみる。気になる日は予定をゆるめるという過ごし方も、ひとつの工夫です。

「外に出た時間」「風の強さ」「マスクの有無」と喉の感じをセットでメモしておくと、自分がどの場面で気になりやすいかが見えやすくなります。書き方は「鼻の調子を「記録する」という習慣」が参考になります。

気になる状態が続くときは

工夫を試しても何週間も続いている、花粉の時期を過ぎても違和感が残っている、痛みや咳を伴うようになった——。

そんなときは自分だけで判断せず、耳鼻咽喉科などの専門家に相談することを考えてみてください。受診を考える目安は「鼻の不調が長く続くときは:受診を考える目安」にまとめています。

喉の違和感が花粉の時期によるものなのか、ほかの理由によるものなのかを、この記事で見分けることはできません。迷ったときの考え方は「風邪?花粉?と迷ったときの考え方」で整理しています。

よくある質問

Q. 花粉の時期に喉がかゆくなるのはなぜですか?

この記事で原因をひとつに断定することはできません。外の空気にふれる時間の長さ、口で息をする場面、空気の乾き、家の中に入ってくるものが、よく挙げられる背景です。複数が重なっていることもあります。

秋にもブタクサなどの花粉が飛ぶと言われており、秋口に喉のかゆみが気になるという人もいます。ただし、関係があるかどうかをこの記事で判断することはできません。毎年同じ頃に気になるかどうかを記録しておくと、相談するときの手がかりになります。

帰宅後の習慣として、手洗いとあわせて水でうがいをしている人は多くいます。体の変化を約束するものではありませんが、「帰ったらまず洗面所へ」と流れを決めておくと続けやすくなります。

痛み・咳・熱っぽさ・息苦しさを伴う場合は、この記事で扱っている「花粉の時期の喉のかゆみ」とは別の話になります。自己判断で様子を見続けず、「受診を考える目安」を参考に、専門家への相談を検討してください。