まず確認したいこと

工夫を考える前に、「どんな香りで気になるか」「どんな場面で気になるか」「香りが引いたあとは落ち着くか」を振り返ってみましょう。手がかりが見えてくると、選ぶ工夫も変わってきます。

どんな香りで気になるか

柔軟剤、香水、化粧品、制汗剤など、気になりやすい香りの種類は人によって異なります。どのタイプで感じやすいか、なんとなくでも思い出してみてください。

どんな場面で気になるか

電車やバスの車内、エレベーター、職場のデスク周り、飲食店など、密閉された空間や人が近くにいる場面で気になりやすいという声は少なくありません。

香りが引いたあとは落ち着くか

その場を離れたり時間が経ったりすると落ち着くようであれば、その香りとの一時的な距離の近さが関わっているのかもしれません。

考えられる背景

香りに対する感じ方は、この記事で仕組みを断定できるものではありません。ここでは、一般的に言われている範囲で整理します。

香りの感じ方には個人差があると言われていること

同じ香りでも、心地よく感じる人もいれば、ムズムズや違和感につながる人もいると言われています。感じ方の違いは体質や慣れの差によるところが大きいようで、どちらが正しいという話ではありません。

密閉された空間では香りがこもりやすいこと

電車やエレベーター、換気の少ない部屋など、空気の流れが少ない空間では香りが滞留しやすいと考えられます。屋外に比べて濃さを感じやすい場面といえそうです。

複数の香りが重なる場面があること

柔軟剤・香水・制汗剤・食べ物のにおいなどが同じ空間で重なると、単体のときより強く感じられることがあります。特定の一つが原因とは限らず、複数が組み合わさっている場合も考えられます。

「この香りだけがダメ」と決めつけるより、場面や重なり方に目を向けると、工夫を選びやすくなることがあります。

日常でできる工夫

ここからは、香りが気になる場面での自分でできる工夫と、周囲への伝え方を紹介します。どちらも、誰かを責めることを目的としたものではありません。

自分でできる工夫

  • 気になる香りから少し距離をとる(席や立ち位置を変えるなど)

  • 電車やエレベーターでは、次の一本を待つという選択肢も持っておく

  • 換気ができる場所では、窓を開ける・空気を入れ替えることを意識する

  • マスクや携帯用のハンカチなど、自分なりのアイテムを持ち歩く

自分が使うものを見直す

自分自身が使う柔軟剤や香水についても、香りの強さや量を控えめにするという選択肢があります。無香料や微香タイプを選ぶ、使用量を少なめにするなど、自分のペースで見直してみるとよいかもしれません。

周囲への伝え方

職場や身近な人に伝えるときは、相手を責めず、自分の感じ方として伝えることを意識すると、受け取ってもらいやすくなります。「香りに敏感なところがあって」というように、自分側の話として共有する伝え方がひとつの工夫です。

香りをめぐる感じ方は人それぞれです。相手の使っているものを直接指摘するのではなく、まずは自分にできる工夫から試してみることをおすすめします。

気になる状態が続くときは

特定の香りを避けても違和感が続く、あるいは日常生活に影響が出ていると感じるときは、香りだけの問題ではない可能性もあります。ひとりで抱え込まず、耳鼻咽喉科などの専門家に相談することを考えてみてください。

相談を考えるタイミングは「鼻の不調が長く続くときは:受診を考える目安」にまとめています。

よくある質問

Q. 柔軟剤や香水の香りで鼻がムズムズするのはなぜですか?

この記事で理由を断定することはできません。香りの感じ方には個人差があると言われており、密閉された空間で香りがこもりやすいことも関わっている可能性があります。

相手の使っているものを指摘するのではなく、「香りに敏感なところがあって」というように自分側の話として伝えると、受け取ってもらいやすくなります。

無香料や微香タイプを選ぶ、使用量を控えめにするなど、自分のペースで見直せる範囲から試してみるとよいでしょう。

マスクは工夫のひとつですが、すべての香りを防ぐと保証するものではありません。距離をとる、換気を意識するなど、他の工夫と組み合わせてみてください。

参考情報

鼻の症状(日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会)