まず確認したいこと

相談の前に、ふだんの作業を振り返ってみましょう。見るのは目の状態ではなく、作業と職場の環境です。

  • どんな作業をしているか(草刈り・土木・清掃・配送・誘導 など)

  • 作業中に何が飛んでくるか(土ぼこり・砂・草くず・木くず など)

  • 風の強い日や、季節によって気になり方が違うか

  • 職場で決められた保護具や、支給されているものがあるか

  • 手を洗える場所、休める場所が近くにあるか

この記事が扱うのは、屋外の作業中に目元がかゆくなる、気になるという場面です。

作業中に何かが目に入った感じがする、目の痛み、充血、まぶたの腫れ、しみて目を開けられない、見え方が変わった——このようなときは作業を中断し、目をこすらずに職場の担当者に伝えて、眼科への相談を考えてください。薬品が目に入った、機械の破片が当たったといったときは、職場の緊急時の手順に従い、すぐに医療機関を受診してください。

屋外の仕事ならではの事情

屋外の仕事には、休日の外出とは違う事情があります。相談の前に押さえておきたい点を3つ挙げます。

自分で場所や時間を選べない

休日なら、風の強い日や花粉の多い季節に外出を控えることもできます。仕事では、決まった場所・決まった時間に作業することがほとんどです。季節の外出全般については「PM2.5・黄砂が気になる日の鼻の不快感との付き合い方」や「花粉の時期に喉がかゆい・イガイガするときの考え方」で扱っています。

手が汚れたまま顔に近づきやすい

作業中は手袋や手が土やほこりで汚れていることが多く、汗をぬぐうときに目元の近くまで手が行きやすい状況です。手を洗える場所が遠いと、そのまま作業を続けてしまうこともあります。

保護具には職場ごとのルールがある

保護メガネやゴーグルなどの保護具は、作業の内容に合わせて職場で決められていることがあります。自分で選んだものを勝手に使うより、まず職場のルールを確かめることが出発点になります。

職場に相談するための整理

ここからは、相談の材料をまとめる手順を紹介します。目元の状態が変わることを約束するものではなく、働く環境について話し合うきっかけとして使ってみてください。

まとめておくこと

例

作業の内容

草刈り、資材の運搬、屋外の清掃 など

飛んでくるもの

土ぼこり、砂、草くず、木くず など

気になる時間帯・天候

午後、風の強い日、乾いた日 など

今ある設備・支給品

手洗い場、休憩所、保護具の有無

作業と飛んでくるものを書き出す

「目がかゆい」だけでは、職場側もどこを見直せばよいかがわかりにくいものです。どの作業で、何が飛んでいるかを書き出しておくと、作業の順番や持ち場の話がしやすくなります。

保護具の確認先

保護具について確かめる相手は、上司や現場の責任者、安全衛生の担当者などが考えられます。次のようなことを聞いてみてください。

  • この作業で使うことになっている保護具はあるか

  • 支給されるものか、自分で用意するものか

  • ふだんメガネをかけている場合に使えるものがあるか

保護具が作業に合っているかどうかは、職場の担当者や購入する店で確かめるのが確実です。コンタクトレンズを使っている方は、パッケージの表示や眼科の指示もあわせて確認してください。

休める場所と交換品

  • 手を洗える場所、日陰や屋内で休める場所がどこにあるか

  • 汚れた手袋を交換できるか、予備を持っておけるか

  • 汗をふくための清潔なタオルを置いておける場所があるか

「手を洗ってから顔まわりに触れる」ことができる環境かどうかも、相談のポイントになります。

伝え方の例

相談するときは、困っていることと、お願いしたいことを分けて伝えると話が進みやすくなります。

たとえば「草刈りの作業中、草くずが顔のほうに飛んできて目元が気になることがあります。この作業で使える保護具があるか、途中で手を洗える時間をとれるか、相談させてください」のように、作業・飛んでくるもの・お願いしたいことをセットにすると伝わりやすくなります。

気になる状態が続くときは

職場と相談して環境を見直しても目元のかゆみが続く、仕事以外の時間も気になるようになってきた——。そんなときは自分だけで判断せず、眼科への相談を考えてみてください。

見え方の変化(ぼやける・ゆがむ・二重に見える など)、目の痛み、充血、まぶたの腫れ、しみて目を開けられないときは、この記事の範囲ではありません。急に見えにくくなった、強い痛みがあるといったときは、様子を見ずにすぐに医療機関を受診してください。

相談するときは、作業の内容や飛んでくるもの、気になった日の天候をメモにまとめておくと、状況を伝える材料になります。目薬を使っている方は、添付文書の表示や眼科・薬剤師の指示を優先してください。

くしゃみも一緒に気になる方は「くしゃみと目のかゆみが同時に気になるときにできること」もあわせて読んでみてください。

よくある質問

Q. 屋外の仕事で目がかゆくなるのはなぜですか?

作業中に飛んでくるもの、汚れた手が顔に近づきやすいこと、自分で場所や時間を選べないことなど、屋外の仕事に重なりやすい条件が関わっていることがあります。まずはどの作業で気になるかを書き出してみてください。

Q. 保護メガネは自分で買って使ってもいいですか?

保護具は作業の内容に合わせて職場で決められていることがあります。自分で用意する前に、上司や安全衛生の担当者に、使えるものや支給の有無を確かめるのがおすすめです。

Q. 職場にどう切り出せばいいかわかりません。

「どの作業で」「何が飛んできて」「何をお願いしたいか」をセットにして伝えると、話が具体的になりやすくなります。この記事の「伝え方の例」も参考にしてみてください。

Q. 作業中に何か目に入ったときはどうすればいいですか?

何かが入った感じ、痛み、充血、しみて目を開けられないときは、この記事で扱っている「かゆくなる」とは別の話です。作業を中断し、目をこすらずに職場の担当者に伝えて、眼科へ相談してください。薬品が入った、破片が当たったといったときは、職場の緊急時の手順に従い、すぐに医療機関を受診してください。