まず確認したいこと

始める前に、いまの状態を少しだけふり返ってみましょう。「いつ・どこで気になるか」「すでに試したことがあるか」「続いているか」の3点です。

いつ・どこで気になるか

次のうち、当てはまるものに印をつけてみてください。

  • 朝起きた直後、または夜・寝る前

  • エアコンや暖房のきいた部屋にいるとき

  • 長く話したあと、電話や会議のあと

  • マスクをしているとき、外を歩いたあと

  • 特に決まっていない、いつの間にか気になっている

印がついた場面が、このあと紹介する順番のどこから始めるかの手がかりになります。

すでに試したことがあるか

加湿器を置いた、のど飴を舐めている、うがいをしている。すでに何かしているなら、それを続けるかどうかも含めて、この記事の順番に当てはめてみてください。

この記事が扱うのは、見直す順番と、それぞれの入口です。ひとつひとつの工夫の中身は、各記事で扱っています。

続いているかどうか

ここ数日のことか、何週間も続いているのか。長く続いている場合や、痛み・咳を伴う場合は、セルフケアより先に相談を考えたい状態です。記事の後半で触れます。

順番に見直すという考え方

「何から始めるか」で迷うのは、選択肢が多いからです。ここでは、順番を決めて、ひとつずつ試すという考え方を3つの視点で説明します。

一度に全部やると、何が合っていたか分からない

加湿器を置いて、飲み物を変えて、マスクも変えて。一度にすべて変えると、数日後に喉の感じが変わっていても、どれが関わっていたのかが分かりません。

ひとつ変えて、数日様子を見る。遠回りに見えますが、自分に合うものを見つけるにはこの順番のほうが結果として近道です。

自分で変えやすいところから

部屋の空気や飲み方は、今日から自分で変えられます。一方で、仕事で話す量や通勤の環境は、すぐには変えにくいものです。

変えやすいところから始めるほうが、続けやすくなります。

セルフケアは、受診の代わりではない

この記事で紹介する見直しは、喉の違和感を変えるためのものではなく、自分の生活のどこに手がかりがあるかを探すためのものです。

試しても続くとき、痛みや咳を伴うときは、自分で判断せず専門家に相談してください。セルフケアと通院の考え方は「セルフケアと通院、どう考える?」でも整理しています。

喉の痛み・咳・熱っぽさ・声のかすれ・飲み込みにくさを伴っているときは、この記事の範囲ではありません。順番に見直すより先に、専門家への相談を考えてみてください。

最初に見直す5つの順番

ここからが本題です。体の変化を約束するものではなく、見直す順番の提案として、上から順にひとつずつ試してみてください。

まず、5つの順番と、それぞれの入口になる記事を表にまとめます。

順番

見直すところ

入口になる記事

1

部屋の空気

エアコン・暖房・湿度の目安

2

飲み方

飲み物の選び方と飲むタイミング

3

口の開きと話し方

口呼吸・話す仕事・オンライン会議

4

寝る前と朝

寝る前の習慣・朝の寝室・枕と姿勢

5

記録

いつ・どこで・何をしたかのメモ

1. 部屋の空気を見直す

いちばん長くいる部屋の空気から始めます。エアコンや暖房の風が顔に当たっていないか、窓を閉め切っていないか、加湿器や濡れタオルを置けるか。

冷房の部屋なら「エアコンの部屋で喉が乾く・イガイガするときの工夫」、暖房の季節なら「暖房をつけると喉がイガイガするときの考え方と部屋の工夫」へ。湿度の目安と測り方は「部屋の湿度はどれくらい?喉の乾きが気になる人の湿度の目安と測り方」にまとめています。

2. 飲み方を見直す

何を飲むかより、いつ、どのくらいの間隔で飲んでいるかを見ます。気づくと何時間も飲んでいない、という人は少なくありません。

手の届くところに飲み物を置く、場面と一口をセットにする。選び方と飲み方は「喉のうるおいを保ちたいときの飲み物の選び方」で整理しています。

3. 口の開きと話し方を見直す

集中しているとき、マスクの中、寝ているあいだ。自分では気づきにくいのですが、口が開いている時間が長い人もいます。

鼻がつまって口呼吸になる夜は「鼻がつまって口呼吸になる夜、喉がイガイガするときの工夫」へ。話す仕事なら「話していると喉がイガイガするときの工夫(仕事・接客)」、電話や会議が続く日は「電話やオンライン会議が続くと喉が乾くときの工夫」で、場面ごとに整理しています。マスクの着け方は「マスクの中で喉が乾く・イガイガするときの工夫」へ。

4. 寝る前と朝を見直す

一日のうちで、いちばん長く水分をとらないのが寝ているあいだです。寝る前に何をして、朝どう感じるかは、見直しの手がかりになりやすい時間帯です。

寝る前の習慣は「寝る前にできる喉のケア習慣」、朝起きたときの違和感は「朝起きたら喉がイガイガするときの考え方と寝室の工夫」、枕と姿勢は「枕の高さや寝る姿勢で喉が乾く?寝室で見直したいこと」で扱っています。

5. 記録してみる

1〜4を試しながら、いつ・どこで・何をしたかを一行だけメモしておくと、何が関わっていそうかが見えやすくなります。

記録は喉の調子を変えるためのものではなく、気づくための道具です。付け方は「喉の違和感を記録してみる:いつ・どこで・何をしたか」にまとめています。

順番どおりでなくてかまいません。「まず確認したいこと」で印がついた場面に近いところから始めて、ひとつにつき数日様子を見てみてください。

気になる状態が続くときは

順番に見直しても、喉の違和感が何週間も続いている。日を追うごとに強くなっている。痛みや咳を伴うようになった——。

そんなときは自分だけで判断せず、耳鼻咽喉科などの専門家に相談することを考えてみてください。受診を考える目安は「喉のイガイガが続くときの受診の目安」にまとめています。

よくある質問

Q. 喉のセルフケアは、結局何から始めればいいですか?

迷うなら部屋の空気からです。いちばん長くいる部屋で、風が顔に当たっていないか、窓を閉め切っていないかを見直すところから始めてみてください。気になる場面がはっきりしているなら、その場面に近い順番から始めてもかまいません。

Q. どのくらい続ければいいですか?

決まった期間はありませんが、ひとつにつき数日を目安に様子を見て、次に進む形を提案しています。

Q. 全部いっぺんにやってはだめですか?

だめではありません。ただ、一度に全部変えると、どれが関わっていたのかが分かりにくくなります。自分に合うものを見つけたいなら、ひとつずつのほうが結果として近道です。

Q. のど飴やうがいは、この順番のどこに入りますか?

「2. 飲み方」と同じ段階で、回数とタイミングを見直すのがひとつの考え方です。

Q. 喉の痛みや咳もあるときはどうすればいいですか?

痛み・咳・熱っぽさ・飲み込みにくさを伴う場合は、この記事で扱っている「セルフケアの始め方」とは別の話になります。順番に試して様子を見続けず、「喉のイガイガが続くときの受診の目安」を参考に、専門家への相談を検討してください。