まず確認したいこと

夏の喉の乾きは、季節そのものより夏の過ごし方と重なっていることがあります。次の3つを振り返ってみてください。

どこで気になるか

  • 冷房をつけた部屋やオフィスにいるとき

  • 暑い外から涼しい室内に入ったあと

  • 車や電車など、冷房の強い乗り物の中

  • 外を歩いたり体を動かしたりしたあと

いつ気になるか

  • 冷房をつけたまま寝た朝

  • 汗をたくさんかいた日の夕方

  • マスクをつけて長く過ごした日

思い当たる場面があれば、そこが見直すところの手がかりになります。

続いているかどうか

暑い日だけの一時的なものか、夏のあいだずっと続いているのか。秋になっても変わらないのか。期間によって、様子を見るか相談を考えるかも変わってきます。

夏に喉が乾く・イガイガしやすい背景

「夏は湿気が多いから乾かないはず」と思いがちですが、私たちが長く過ごすのは外の空気だけではありません。ここでは夏によく挙げられる背景を4つ並べます。原因をひとつに断定するものではありません。

冷房の部屋で過ごす時間が長い

夏は、家でも職場でも冷房のある部屋で過ごす時間が長くなります。外が蒸し暑くても、長くいる部屋の空気は別です。長くいる部屋の湿度がどのくらいかは、湿度計で確かめられます。外の蒸し暑さとは別に、冷房の風が直接当たる席や閉め切った部屋の数値を見てみてください。湿度の目安は「部屋の湿度はどれくらい?喉の乾きが気になる人の湿度の目安と測り方」にまとめています。

エアコンの風向きや置き方など器具の話は「エアコンの部屋で喉が乾く・イガイガするときの工夫」で詳しく扱っています。

汗をかいて、飲む量が追いついていないかもしれない

夏は気づかないうちに汗をかいています。厚生労働省は熱中症を防ぐための呼びかけとして、室内でも屋外でも、のどの渇きを感じなくても、こまめに水分を補給するよう案内しています。喉が乾いたと感じてから飲む流れだけでは、汗をかく日は飲む回数が足りていないかもしれません。

喉が気になってから一度にたくさん飲むより、こまめにひと口ずつ飲むほうが続けやすいかもしれません。

出典: 厚生労働省「熱中症を防ぎましょう」

冷たい飲み物を一気に飲みがち

暑い日は、冷たい飲み物を一度にごくごく飲みたくなりますよね。飲み方が「たまに一気に」に偏ると、そのあいだの時間が空きやすくなります。飲み物の種類の選び方は「喉のうるおいを保ちたいときの飲み物の選び方」にまとめています。

暑い外と涼しい室内の行き来、夏のマスク

暑い外と冷房をつけた室内を行き来する日が続くと、体の感じ方が落ち着かないと感じる人もいます。また、暑い時期のマスクは中が蒸れて、かえって口が乾く気がすることもあります。マスクとの向き合い方は「マスクの中で喉が乾く・イガイガするときの工夫」が参考になります。

夏の暮らしでできる工夫

ここからは、夏の暮らしで取り入れやすい工夫を紹介します。体の変化を約束するものではなく、過ごしやすくするための選択肢として、できそうなものから試してみてください。

まず、冬や季節の変わり目と比べて、夏に見直したいところを表にまとめます。

時期

まず見直すところ

夏(この記事)

冷房の風・汗をかく日の飲み方・外と室内の行き来

冬

外の乾いた空気・暖房の部屋の空気

季節の変わり目

一日の気温差・服装や寝具の入れ替え

冬に強まる方は「冬の乾燥で喉がイガイガするときの考え方と暮らしの工夫」、季節の変わり目に気になる方は「季節の変わり目に喉の違和感が出やすいときに知っておきたいこと」で、それぞれの時期に合わせて整理しています。

冷房の部屋:風と座る位置を見直す

  • 冷房の風が顔や喉に直接当たらない席を選ぶ、風向きを変える

  • 寝るときは、冷房の風が体に当たり続けない向きにする

  • ときどき窓を開けて、空気を入れ替える

飲み物:汗をかく日は回数を意識する

喉が乾いたと感じてからまとめて飲むより、デスクや枕元に飲み物を置いて、こまめにひと口。冷たい飲み物だけでなく、常温や温かい飲み物も選択肢に入れてみるのもひとつの方法です。

外と室内の行き来:羽織るものを用意する

冷房の強い場所に入るときに羽織れる薄手の上着を持ち歩く、外から戻ったら一息ついてから飲み物をとる。行き来の多い日ほど、ひと手間を挟むことを意識してみてください。

無理をしない

暑さが続くと、眠りが浅くなったり疲れがたまったりしやすい時期でもあります。喉が気になる日は、予定を少しゆるめて休む時間をとるのもひとつの工夫です。

めまい・強いだるさ・頭痛など、暑さで体調がすぐれないと感じるときは、喉の工夫より先に涼しい場所で休み、まわりの人や専門家に相談してください。水分がとれない、意識がぼんやりするといったときは、すぐに医療機関へ連絡してください。喉の痛み・咳・熱っぽさを伴うときも、この記事の範囲ではありません。

気になる状態が続くときは

夏の過ごし方を見直しても何週間も続いている、季節が変わっても違和感が残っている、痛みや咳を伴うようになった——。

そんなときは自分だけで判断せず、耳鼻咽喉科などの専門家に相談することを考えてみてください。相談先の選び方や伝えたいことは「喉のイガイガが続くときの受診の目安」にまとめています。

よくある質問

Q. 夏なのに喉が乾くのはなぜですか?

冷房の部屋で過ごす時間が長いこと、汗をかく日に飲む量が追いついていないこと、冷たい飲み物を一気に飲む飲み方、外と室内の行き来などが、夏によく挙げられる背景です。

Q. 冷房はつけないほうがいいですか?

暑い時期に無理に冷房を控える必要はありません。風が顔や喉に直接当たらないようにする、ときどき空気を入れ替えるなど、使い方を見直してみるのがおすすめです。

Q. 夏は冷たい飲み物と温かい飲み物、どちらがいいですか?

冷たい飲み物だけでなく、常温や温かい飲み物も選択肢に入れてみてください。どちらを選ぶ場合も、一度にたくさん飲むより、こまめにひと口ずつ飲める状態をつくるほうが続けやすくなります。その日の暑さや好みで選んでかまいません。

Q. 冬の乾燥のときと同じ工夫でいいですか?

重なるところもありますが、夏は外の空気より冷房の部屋と汗をかく暮らしのほうを先に見直すのがひとつの考え方です。冬の工夫は「冬の乾燥で喉がイガイガするときの考え方と暮らしの工夫」で扱っています。

Q. 喉の痛みや咳もあるときはどうすればいいですか?

痛み・咳・熱っぽさを伴う場合は、この記事で扱っている「夏の喉の乾き」とは別の話になります。自己判断で様子を見続けず、「喉のイガイガが続くときの受診の目安」を参考に、専門家への相談を検討してください。