まず確認したいこと

工夫を考える前に、泊まった部屋のことを少しだけ思い出してみましょう。「部屋の空調はどうなっていたか」「加湿器はあったか」「いつ乾いたか」の3点を見ておくと、次に泊まるときに何を用意すればよいかが見えやすくなります。

部屋の空調はどうなっていたか

チェックインしたときの部屋の状態を思い出してみてください。

  • 空調がつけっぱなしで、自分では切れない・弱められない部屋だった

  • 吹き出し口がベッドの真上や枕側にあった

  • 暖房が強めで、部屋に入った瞬間から空気が乾いていると感じた

この記事が扱うのは、空調や窓を自分で変えにくい、泊まる部屋です。自宅のエアコンの設定や置き方の話は「エアコンの部屋で喉が乾く・イガイガするときの工夫」で扱っています。

加湿器はあったか

部屋に加湿器が備え付けられていたか、フロントで貸し出していたか、そもそも確かめなかったか。

いつ乾いたか

部屋に入ってすぐなのか、寝ているあいだに目が覚めたのか、翌朝起きたときなのか。移動中からすでに乾いていたという方は、乗り物の中の話として別に見る必要があります。

ホテル・出張先の部屋で喉が乾きやすい背景

「家では平気なのに、泊まると乾く」のには、泊まる部屋ならではの条件があります。ここで原因をひとつに断定することはできませんが、よく挙げられる考え方を3つ並べてみます。

空調が一晩中動いている

ホテルの客室は、空調が建物全体で管理されていて、自分の部屋だけ切ったり弱めたりできないことがあります。

そのため、乾いた空気の中で一晩を過ごすことになりやすいと言われています。

吹き出し口がベッドの近くにある

客室はコンパクトなつくりが多く、空調の吹き出し口とベッドの距離が近いことがよくあります。

寝ているあいだ顔や首もとに風があたり続けると、喉の乾きを感じやすいという人もいます。

水を飲む機会が家より少ない

出張中は、気づけば日中ほとんど飲み物を口にしていなかった、ということが起こりがちです。

寝る前と夜中に飲める水が手元にないまま眠ってしまう人も多いようです。

喉の痛み・咳・熱っぽさ・声のかすれを伴っているときは、この記事の範囲ではありません。自己判断で工夫を重ねるより、専門家への相談を考えてみてください。

部屋にあるものと持ち物でできる工夫

ここからは、加湿器がなくても、部屋にあるものと持ち物だけで試せる工夫を紹介します。体の変化を約束するものではなく、泊まる部屋を過ごしやすくするための選択肢として、できそうなものから試してみてください。

場面

できること

チェックインしたとき

空調の吹き出し口と風向きを確かめる・加湿器の貸し出しを聞く

寝る前

濡れタオルを干す・浴室のお湯を使う・枕元に水を置く

寝ているあいだ

風が顔にあたらない向きで寝る・マスクをつけて寝る

出発前の荷造り

水・マスク・使い慣れたものを持ち物に入れる

部屋に入ったら、まず空調を見る

  • 吹き出し口の位置と風向きを確かめ、風がベッドに直接来ない向きに変えられるか試す

  • 切れない・変えられない部屋なら、ベッドの頭の向きを逆にする、枕の位置をずらすことも選択肢

濡れタオルと浴室のお湯を使う

加湿器がなくても、濡らしたバスタオルをハンガーにかけてベッドのそばに干すという方法は、どの部屋でも試せます。

浴槽にお湯を張ったあと、浴室のドアを開けておくという人もいます。床が濡れないよう、足元には気をつけてください。

枕元に水を置く

部屋に着く前にコンビニなどで水を買っておき、寝る前にひと口、枕元に置いて眠る。夜中に目が覚めたときと朝いちばんに、すぐ手が届く場所に飲み物があるようにしておきます。

飲み物の選び方は「喉のうるおいを保ちたいときの飲み物の選び方」で扱っています。

寝るときの向きとマスク

風が顔にあたる向きになっているなら、横向きで寝る、反対側を向いて寝るなど、風を避ける向きを試してみてください。

寝るあいだにマスクをつける人もいます。息苦しく感じるなら無理に続けず、外して眠ってください。

枕が普段と違って気になるときは、たたんだタオルで高さを調整する方法が泊まる部屋でも試せます。枕の高さや寝る向きの見直し方は「枕の高さや寝る姿勢で喉が乾く?寝室で見直したいこと」で扱っています。

持ち物に入れておく

出発前の荷造りの段階で用意しておくと、部屋に着いてから慌てずにすみます。

  • ペットボトルの水、またはふた付きのボトル

  • 寝るとき用のマスク

無理をしない

工夫に手が回らない日は枕元の水だけなど、ひとつに絞ってみてください。

「風向きを変えた」「タオルを干した」「水を枕元に置いた」など、試したことと翌朝の喉の感じをセットでメモしておくと、次に泊まるときに何を用意すればよいかが見えやすくなります。

気になる状態が続くときは

家に戻っても何週間も続いている、泊まった部屋に関係なく違和感が残る、痛みや咳を伴うようになった——。

そんなときは自分だけで判断せず、耳鼻咽喉科などの専門家に相談することを考えてみてください。受診を考える目安は「喉のイガイガが続くときの受診の目安」にまとめています。

鼻のムズムズも一緒に気になっている方は「鼻のムズムズと喉のイガイガが同時に気になるとき」もあわせて読んでみてください。

よくある質問

Q. ホテルの部屋で喉が乾くのはなぜですか?

空調が一晩中動いていること、吹き出し口がベッドの近くにあること、水を飲む機会が家より少ないことが、よく挙げられる背景です。複数が重なっていることもあります。

Q. 加湿器がない部屋ではどうすればいいですか?

まずフロントに貸し出しがあるか聞いてみてください。なければ、濡らしたバスタオルをベッドのそばに干す、浴槽にお湯を張って浴室のドアを開けておく、枕元に水を置くといった方法があります。どれも部屋にあるものでできます。

Q. 空調が切れない部屋のときは?

風向きを変えられるなら、ベッドに直接来ない向きにしてみてください。変えられない場合は、ベッドの頭の向きや枕の位置をずらす、風を避ける向きで寝るという選択肢があります。

Q. 飛行機や新幹線の中でも乾きます。同じ話ですか?

空調を自分で変えにくい点は似ていますが、移動中は座席を動かせない・飲み物をとるタイミングが限られるなど、泊まる部屋とは条件が違います。乗り物の中では、手元に飲み物を置いてこまめにひと口とる、座席の上の吹き出し口を調整できる場合は顔に直接当たらない向きにする、といったところから試してみてください。

Q. 旅先の朝だけ喉がカラカラです。家に帰れば戻りますか?

家に戻ってから数日、同じように乾くかを見てみてください。泊まる部屋の条件と関係があるかを見分ける手がかりになります。家に戻っても何週間も続く、痛みや咳を伴うときは、「喉のイガイガが続くときの受診の目安」を参考に、専門家への相談を検討してください。