まず確認したいこと

観察を始める前に、様子を見ずに相談したほうがよいサインがないかを先に確かめましょう。この記事は原因を判断するものではありません。当てはまるものがあれば、観察より相談を優先してください。

すぐに医療機関へ相談したいとき

  • 目を強く痛がる、目を開けられない

  • 目をぶつけた、何かが目に入って取れない

  • 洗剤などが目に入った

  • 急に見えにくそうな様子になった

上のような様子があるときは、様子を見ずにすぐに眼科などの医療機関へ相談してください。夜間や休日で迷うときは、地域の医療相談窓口に問い合わせる方法もあります。

早めに眼科へ相談したいとき

  • 白目の赤み、まぶたの腫れ、目やにが目立つ

  • 涙が多い状態が続いている

  • こする回数が日に日に増えている

  • 見え方について、本人や周りの大人が気になることを口にしている

このほか、親として「いつもと違う」と感じるときも、相談してかまいません。気になる理由をうまく説明できなくても大丈夫です。

どんな場面で目をこするか

相談を急ぐサインがなければ、次は場面を見てみましょう。眠いからと決めつけず、いつ・どこで・何をしているときかを見ておくと、家庭で見直すところや、相談するときに伝えることがはっきりしてきます。

時間帯と場所

  • 朝起きたとき、寝る前など眠い時間帯か、それ以外の時間帯か

  • 家の中か、外で遊んだあとか

  • 特定の部屋や場所にいるときか

していること

  • テレビやタブレットを見ているとき

  • 本や絵本、細かい作業に集中しているとき

  • 外遊びや砂場、動物に触れたあと

  • 手を洗う前か、洗ったあとか

同じ「目をこする」でも、場面によって家庭で見直すところが変わります。場面がわかれば、たとえば外から帰ったら手を洗う流れをつくるといった、行動側の見直しを選びやすくなります。

子どもが喉の違和感を口にすることもあるなら、「子どもが「喉がイガイガする」と言うときに家庭でできること」も参考になります。

ふだんと違う様子に目を向ける

子どもは、見え方や目の感じ方の変化を自分から言葉にするのが難しいことがあります。そのため、本人の言葉より、ふだんとの違いに目を向けることが手がかりになることもあります。

見るときのしぐさ

  • テレビや本に、いつもより顔を近づけて見ている

  • 遠くを見るときに目を細める

  • 首をかしげたり、横目で見たりすることが増えた

  • 明るい場所で、まぶしそうにすることが増えた

ふだんの行動

  • 好きだった絵本や細かい遊びを避けるようになった

  • つまずいたり、ものにぶつかったりすることが増えた

  • 目をこすったあと、機嫌が悪くなることが多い

日本眼科医会の一般向け資料では、生まれつき見えにくい子どもはそれが当たり前と思っているため、自分から「見えない」とは言わないことがあると説明されています。そのため、本人の言葉より、周りの大人が見た様子が相談の手がかりになります。ここに挙げたのは、当てはまるかどうかで何かを判断するためのものではなく、見たことを相談の場で伝えるための観察点です。気になる様子が続くときは、眼科で相談してみてください。

出典: 日本眼科医会「子どもの遠視」(2026年10月16日確認)

園・学校と共有したいこと

子どもは一日の多くの時間を園や学校で過ごします。家庭だけでは見えない場面があるため、先生と見たことを共有すると、様子をつかみやすくなります。

ここで大切なのは、先生に判断や診断をお願いするのではなく、観察した事実をやりとりすることです。

伝えること・聞きたいこと

やりとりの例

家庭で見たこと

「家ではテレビを見ているときに、よく目をこすっています」

園・学校での場面

「外遊びのあとや、本を読むときに目をこすっていることはありますか」

ふだんとの違い

「前より黒板や絵本に顔を近づけている様子はありますか」

相談の予定

「気になるので、眼科に相談してみようと思っています」

伝えるときのポイント

  • 「たぶん○○だと思う」と推測を添えず、見たままを伝える

  • いつごろから、どんな場面で、の2点を短く伝える

  • 連絡帳など、ふだん使っているやりとりの方法を使う

聞いた内容をまとめておく

先生から聞いた場面は、家庭で見た場面と一緒に日付・場所・していたことの形で手帳などに残しておくと、相談するときにそのまま伝えられます。書き方は「喉の違和感を記録してみる:いつ・どこで・何をしたか」の考え方も参考になります。

メモは、場面・時間帯・手を洗ったかどうか・先生から聞いたことなど、行動と環境の項目を中心にしておくと、家庭で見直すところも選びやすくなります。目の様子については、相談するときの材料として書き添える程度で十分です。

気になる状態が続くときは

場面を見直しても目をこする様子が続く、ふだんと違う様子が気になる。そんなときは家庭だけで判断せず、眼科に相談することを考えてみてください。

相談するときは、家庭と園・学校で見た場面、いつごろから続いているか、ふだんと違う様子を伝えると話しやすくなります。子どもに目薬などを使うかどうかは、自己判断せず眼科の指示を優先してください。

強く痛がる、目を開けられない、急に見えにくそうになったといった様子があるときは、記事の前半で触れたとおり、すぐに医療機関へ相談してください。

よくある質問

Q. 子どもが目をこするのは、眠いからですか?

眠い時間帯にこすることもありますが、それだけとは限りません。眠い時間帯以外にもこすっているか、外遊びのあとやタブレットを見ているときなど、場面を見ておくと相談するときの材料になります。

Q. 本人に聞いても「わからない」と言います。どうすればいいですか?

子どもが感じ方を言葉にするのは難しいことがあります。無理に聞き出すより、どんな場面でこするか、ふだんと違う様子はあるかを周りの大人が見ておくのがひとつの方法です。

Q. 園や学校の先生に、何をお願いすればいいですか?

判断や診断をお願いするのではなく、園や学校で目をこすっている場面があるかを教えてもらうのがよいでしょう。家庭で見たことも短く伝え、見たことをやりとりする形にすると、お互いに負担が少なくてすみます。

Q. すぐに受診したほうがいいのはどんなときですか?

強く痛がる、目を開けられない、目をぶつけた、何かが入って取れない、洗剤などが入った、急に見えにくそうになったといったときは、すぐに医療機関へ相談してください。赤み・腫れ・目やにが目立つときや、こする様子が続くときも、早めに眼科へ相談を考えてください。

Q. 目をこすらないように、子どもを注意したほうがいいですか?

強く注意するよりも、こすっている場面を責めずに見ておき、外から帰ったら手を洗うといった生活の流れを整える方法もあります。